投資家は、将来不動産が値上がりすると思えばコールオプションを買い、値下がりすると読めばプットオプションを買うことになります。相場が当たればオプションのプレミアムが手に入り、外れればオプションを行使する権利をギブアップするのが取引の基本です。これは実物資産の代表である不動産が、最新の金融テクノロジーと金融的機能によって最先端のデリバティブ取引の対象に組み込まれることを意味します。アメリカでは、不動産取引の裾野が広がるのを歓迎する見方と、反対に不動産デリバティブがいまのマネーゲームをより過熱させるのを危倶する見方の両方が指摘されているようです。ここでアメリカの先物市場・オプション市場について説明しておく必要があるでしょう。アメリカには九つの商品・先物取引所と、五つのオプション取引所があります。先物市場のシェアは、前述のCBOTとCME(シカゴマーカンタイル取引所)でほぼ八割、オプション市場ではCBOEが約七割を占めています。先物取引は、ほぼシカゴの独占状態です。CBOTは世界最大の先物取引所として知られていますが、主力商品は何といってもアメリカ三○年物国債先物で、CBOTの売買高の半分以上を占めるといわれています。